和数寄人日記

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カテゴリ:古民家( 4 )


2011年 09月 04日

古きものを次の世代に伝える

 島根県伯太町母里 後藤家。隣町広瀬町より移築された旧家を拝見してまいりました。

 この家の家主後藤さん、現在出雲大社での「平成の大遷宮」を手掛けられている後藤屋さんの親方様。
11年前、広瀬町でこの旧家が取り壊される事を知り、急遽移築を行なわれたそうです。

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玄関脇の郵便受と壁の落書き

田宮家の頃学習塾をされていて、その時に子供達が書いた落書きを残したいとゆう事で玄関部分は
間中×2間ほど、桁・土台・壁をばらさず、そのままの状態で輸送されたそうです

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玄関の土間と上り框

贅沢な材料でシンプルな意匠。これしかない位これが良い。格好良すぎる。

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地松の差鴨居と大引天井

この家地松の構造材、足廻りを含め一切鉄砲虫に食べられた形跡が無い。
材木の切り時期の正確さと、乾燥の技術の高さを物語る。

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ご主人 後藤棟梁

移築の際の苦労話や、移築において大切な事を包む事無く教えて頂く。
伝統の技術・技能・知識は隠す物ではなく、継承する事が必要だとしみじみ思う。

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奥の間より庭を見る

縁・廊下・客間、柱・鴨居が3本連なる構造が織りなす構造の美。
庭も家の女房役、最高のもてなしの空間となる。

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      「日本の伝統的建築及び技術、この遺産を次世代に継承していく事こそ

                             私達に科せられた最も重要な責務ではないのか」

                  後藤棟梁はそうおっしゃられておられます。


                                                        和 数 寄 人
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by wasukibito | 2011-09-04 09:33 | 古民家
2010年 12月 23日

茅葺き屋根の茅刈り



                  最近めっきり少なくなった茅葺きの家。この日はこの家に使う茅刈りをしました。

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                                 まずは草刈り機で茅を下刈り。

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                  ここから、雑草が混じらないように選別しながら束ねていく。とてもアナログで大変な作業。
                  昔の人達は、共同作業をしながら自然とコミニケーションをとり助け合いながら生きていたのかな?

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                  雑談で盛り上がっているうちに、どんどん束が貯まっていく。なかなか楽しい作業でもある。

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                  束なった茅を家の軒先に立て掛け、完全に乾かしカビが生えない様管理される。
                  昔はあちらこちらで見られていた光景・・・今では大変珍しいですね。

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                  茅葺きの家の中。構造から屋根まで全て自然の中から調達された材料でできている。

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                          来年もまた茅刈りが楽しみです。

                                                         和 数 寄 人
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by wasukibito | 2010-12-23 18:04 | 古民家
2010年 03月 22日

大切に守り受け継がれる 古民家


     このお宅、私の親戚の古い民家です。

      家主は米を作り、牛を飼い生活を営まれている。この家が出来たのは今から80年前。
     この近くにあった民家を買い取り、この場所に移築されたそうである。買い取られた時点で、
     かなりの築年数(60年以上)経っていたそうだが、構造体を見る限り、致命的なダメージは
     どこにも見うけられない。 
     

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           玄関の土間は、そこに生活があったことを物語る。 コケが綺麗です。

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           何度開け閉めされたのだろう。虫に食われても、まだまだ現役の敷居。

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                    差し鴨居と建具。  建具も140年前のものです。

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                    電気の配線も昔のままにされている。

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                    神棚もずっと、家の家族を見守っている。

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     長い年月の中で、震度5以上の地震に何度も見舞われているにもかかわらず、今なお存在する
    のは、伝統工法の強さを実証している。つまり、この家の中にいれば地震で命を落とす事が
    ない… ということになる。  世界で一番強いのは、日本の木造伝統建築なのではないかと
    個人的には思っています。
     そして、何代にも渡って受け継がれる事で、無駄なお金も使わず、財産をも守ってくれる。
    古民家で暮らすという事は、案に生活スタイルではなく、無駄のない日本人の知恵の結晶だと
    つくずく思わさせられます。

     本物の日本家屋とは、古民家に成された技能の家、伝統木構造だと思う。    
    日本には、もともと、「在来軸組み工法」というものはない。
    住宅産業が造り出した、ただの 「お客さん」 の様な気がします。



                                       和  数  寄  人
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by wasukibito | 2010-03-22 13:14 | 古民家
2010年 03月 18日

古民家再生セミナー に参加してきました。


            中国電力主催「石見あすみ館」プロジェクト記念 古民家再生セミナーが17日
           松江くにびきメッセにて行われ、和数寄人メンバー3人で参加してきました。

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            このセミナーには、古民家再生の第一人者、長野県の 降幡 廣信 さんが
           講師でおとずれ、古民家系の雑誌でよく見ていた方だったので、感激しました。

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            前半は、日本の気候風土、建築様式について、一般の方にも分かりやすく説明。

           中盤はPPを使い、施工例とそれにまつわる物語を、丁寧にお話されました。

           そして終盤、古民家をつうじ、日本人の高い精神性や、高床の生活が創出する日常
           の中で心を正す生活スタイルについて、興味深いお話をされました。

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            戦後、たくさんの古民家が失われてきた中、降幡さんのお陰で残され、また住宅として
           新たな営みを見守る古民家を拝見し、幸せな気持ちになりました。

            古民家の再生、その裏側にある、再生技術も古民家とともに少なくなっている事実・・・・

           双方の保存こそが、日本の伝統木造建築文化だと思います。

            電化製品のエコポイントもよいのですが、古民家再生にも手厚い助成を政府に期待したい。




                                            和  数  寄  人
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by wasukibito | 2010-03-18 18:59 | 古民家